看護師転職サイトの
選び方
こんにちわ!メディカル記者の朝倉です。
「転職サイトってどこがいい?」
「選ぶときの基準は?」
「何がどう違うの?」
私は職業柄こういった相談をよく受けます。看護師向けの転職サイトって、どこも同じように見えますよね。
でもプロから見ると、転職サイトごとに強み弱みがあったり、サービスの内容が違ったり、得意エリアがあったり、結構差があります。
そこで今回は「転職サイトの選び方」と「転職サイトごとの特徴」をテーマに話を進めたいと思います。
この記事の内容
転職サイトの選び方は?
まずは「転職サイトの選び方」を聞いてみたいと思います。
良いテーマですね。転職サイトを選ぶポイントは色々とありますが、一番大切なのは「大手の転職サイトを選ぶ」ということです。
なるほど。でもなぜ大きな転職サイトなのでしょうか?
はい。理由は3つあります。
求人の差
大手を選ぶ理由その1は「求人量に差がある」という点です。大手が1万件以上の膨大な求人を持っているのに対して、小さな転職サイトは1000件以下です。
ほほーー!10倍以上の差がありますね。
そもそも転職サイトはある程度の求人量がないと、看護師に相手にされません。
確かに求人が少ないサイトは嫌ですね・・。
だからどこの転職サイトも求人を集めるのに必死なんです。ところが、小さな転職サイトには求人が集まりません。
どうしてですか?
知名度がないからです。病院からみれば、実績のない小さな転職サイトよりも、名の知れた転職サイトの方が安心できます。だから自然と大手に求人が集まるのです。
ふーむ。怪しい個人サイトよりも、大手のアマゾンでショッピングする感じ?
まあそんな感じです(汗)それに、大手は営業所や人員の数も断然多いです。全国各地に数十件の営業所があり、数百の人員を配置して、万全な体制を組んでます。そのネットワークを使って地域を総なめにすれば、1万件や2万件の求人はすぐに集まるというわけです。
なるほどー。
ところが、小さな転職サイトだとこうはいきません。営業所は1つや2つでしょう。人員も大手の10分の1以下ですからね。手広くしたくても、当然キャパ不足です。
つまり求人を集める点で大手は圧倒的に有利だと。
ええ。そうなります。ちなみに、朝倉さんは希望と全く異なる求人を紹介された経験はないですか?
あります!あります!総合病院を希望したのにクリニックばっかでした。
それは看護師が望んでもない求人を無理矢理ねじこんでくるパターンで、小さな転職サイトではよくある話です。
それって一番イヤなやつやん!
でも、誤解しないでください。小さな転職サイト全部がそうじゃないですよ。そういう傾向があるということです。
ですよね・・。(ホッ)じゃあ、求人量の多い大手なら希望通りの職場が選べると?
その通りです。求人が多ければ、自分にピッタリな病院が見つかりやすいです。「大学病院がいい!」「手取り30万円は欲しい!」「残業は1日1時間まで!」「夜勤は月4回まで!」など、条件が細かい人ほど、求人を沢山持っている大手で探しましょう。
情報の差
大手を選ぶ理由その2は「情報量に差がある」という点です。
情報量ですか?
身近な例でお話ししましょう。朝倉さん、転職のときに求人票を見てどう思いましたか?
えーっと、給料や勤務時間などの待遇がしっかり書かれていて・・、でも欲を言えば「職場の雰囲気」や「実際はどのくらい残業があるのか」だったり「本当に有給が取れるか」なんて情報も知りたかったような。
そう!大手がこだわるのは、まさにそこです。求人票には載せられない、裏情報にこだわっています。いわゆる病院の「内部情報」ってやつですね。
内部情報!?なんかワクワクしてきました。具体的にはどんな内容ですか?
グイグイ来ますね!例えば「人間関係のトラブルはないか?」とか。「癖のある上司はいないか?」とか。「本当にサービス残業はないか?」とか。「実際のボーナス額は?」とか。普通は聞きたくても聞けないヤツです。
確かに聞けない!でもどこからそんな情報を?
普段から病院と綿密なやりとりをして聞き出しています。受付の応対やナースステーションの偵察など、現地に行って生の声を拾うんですよ。
え?そんなことまでやってんの!フガーッ(鼻息)
はい。さらには昔サポートした看護師からも情報を得ています。いわゆるアフタフォローってやつですね。「入職してどう?」「待遇は求人票通りだった?」「何か困ったことがない?」など相談に乗りながら情報を集めています。(もちろん問題解決も)
おぉー!それは聞いてみたい!
「職場は入ってみなきゃ分からない」とよく言われますが、大手の転職サイトなら、入職前に内情を教えてもらえるわけです。
でも情報は小さな転職サイトも持っているんじゃないですか?
はい。多少はあるかもしれません。でもその量が違います。というのも内情を得るには「昔サポートした看護師」がポイントになるからです。大手は沢山の看護師をサポートしているので、集まってくる情報も大量です。その反面、小さな転職サイトはサポート数が少ないため、情報があまり集まりません。
確かに。
小さな転職サイトは、コスト的に内情を情報収集する余裕がないそうです。その点大手は、資金が潤沢ですから、ちょっとした些細な情報も集めてくれます。
大手すごいっす・・!
アドバイザーの差
大手を選ぶ理由その3は「アドバイザーに差がある」という点です。
アドバイザーに差があるんですか?
はい。大手のアドバイザーはいわゆる転職のプロ集団です。人が育つ仕組みとデータを持っていますからね。転職ノウハウだけじゃなく、業界知識や地域情報なんかも叩き込まれるそうです。
なるほど。アドバイザーの当たりハズレも少なそう。
そうですね。それに単純に大手は優秀な人が多いです。
たしかに大企業は、頭のいい人が集まるって聞きます。
もしアドバイザーとの相性が悪くて「この人何だか嫌だな」というときは、他の人に変えてもらうこともできます。
アドバイザーとの相性は大事って言いますしね。
逆に小さな転職サイトは教育にコストをかける余裕がないため、人が育ちにくいです。待遇も大手に比べると悪くなってしまうため、人の入れ替わりも激しいです。
大手はその辺りも余裕ありそうですね・・。
小さな転職サイトだと、アドバイザーとの相性が悪くて変えてもらいたくても、そもそもアドバイザーの数が少ないため、断られるケースも多いです。
なるほど「大手がスゴイ!」ということはバッチリわかりました。でも具体的にどこが大手なんですか?
わかりました。次は大手の転職サイトを紹介しましょう。
大手の転職サイトってどこ?
看護師向けの転職サイトは日本で100近くあると言われています。
そんなにも・・。
その中でも大手はかなり限られます。 有名なのは「看護roo!転職」「レバウェル看護」「ナース人材バンク」「マイナビ看護師」「看護師ワーカー」 などでしょうか。
おー。聞いたことがある名前ばかりです。
今勢いがあるのは「看護roo!転職」と「レバウェル看護」でしょうか。「ナース人材バンク」と「マイナビ看護師」は老舗としての安定感があり、「看護師ワーカー」はここ最近大きくなってきました。
なるほど。それでは今勢いのある「看護roo!転職」と「レバウェル看護」から、どんな特徴があるのか教えてください。
「看護roo!転職」の強みは?
まずは「看護roo!転職」ですね。看護師の転職と言えば、ここが最大手です。
看護ルーは有名ですよね。スマホアプリの「ナスカレ」や「ナースな私のお給料」はよく利用しています。学生時代は「看護師試験過去問集」でお世話になりました。
看護rooは「株式会社クイック」という大きな上場企業が運営しているため、色んな看護サービスを展開しています。その中でも主力なのが転職サービスです。
おぉー、そんな大企業だったんですね。
はい。で、肝心の看護rooの強みはやっぱり「東京、関西、東海に特化」している点でしょう。3つのエリアに絞ることで、サービスの質を下げないよう企業努力しています。良質な求人だけを扱い、地域に精通したアドバイザーを育て、病院の深い内部情報を集めています。
エリア集中型なんですね。
はい。だからこそ密度の高い内部情報を持っています。例えば「あの病院の離職率は?」「辞めた人の退職理由は?」「イジメは無い?」「パワハラは無い?」「サービス残業は無い?」「有給は取れる?」「師長は面倒見のいい人?」といった、病院のマイナス面も含めて情報を集めています。
なるほど。でもマイナス面は、紹介する側からすると隠したいモノじゃないのでしょうか?
そうですね。普通はメリットしか言わないかもしれません。デメリットを伝えると転職につながらない可能性が大きくなりますから。でも看護rooはデメリットもしっかりと伝えてくれます。
え?なぜ?
離職率が高くなってしまうからです。紹介した看護師が離職すると、病院からのクレームにもなりますし、サイトの評判が悪くなれば看護師も集まりません。
なるほど。良いも悪いも正直に伝えたほうが、長い目で見ればアドバイザーにとってもメリットがあるんですね。
はい。その方が自分たちだけではなく、病院や看護師、全ての人にとってメリットになることを経験上わかっているんでしょう。
ふむふむ。勉強になります。
さらに看護rooは扱う求人が4万件を超えています。
4万件!エリアを絞っているのにその量はすごいですね。
はい。しかも看護師の年間利用者数は2万人を超えています。
え!?2万人の看護師が利用しているんですか?しかも1年で?
はい。これだけ支持されるのは、それなりの理由があるのだと思います。
うーん・・。ここまでの話だと看護rooはパーフェクトという感じですが、逆に弱みは無いのですか?
エリアが限られている点でしょうか。関東、関西、東海限定ですからね。
ということは、北海道、東北、北陸、中国、四国、そして九州エリアに住んでる看護師は利用できないってことですか?
そうです。エリアを絞ることで強みにもなるのですが、その分利用できない方も多く、看護rooはそこが課題ですね。
なるほど。エリア限定が強みにもなれば、弱みにもなると。
はい。でもそれ以外は弱みらしい弱みがないので、関東、関西、東海の方は登録しておいて損はないと思います。
そうですね!早速登録してみます!
参考:「看護roo」の公式サイトへレバウェル看護の強みは?
続いては「レバウェル看護」です。ここは全国展開の転職サイトとして最有力です。
看護rooはエリア限定でしたが、レバウェル看護は全国OKなんですね。
はい。レバレジーズという会社が運営しており、全国で転職支援が受けられます。またレバウェル看護は「条件交渉」が強いことでも有名です。
条件交渉って給料や休日、夜勤回数などの待遇を「病院と交渉してくれる」ってやつですか?
そうです。特にお金の話は個人では話しずらいですからね。そこを代わりに交渉してくれるというわけです。
スッゲー助かるっ!
もちろん無謀なかけひきはしません。その病院の過去の事例を見ながら「給料はここまで出せるはず」といったギリギリのラインで交渉してくれます。
なるほど。沢山の情報を持っている大手だからこそできる交渉術というわけですね。
朝倉さんビンゴです。カンが冴えてきましたね。ちなみにレバウェル看護は日本全国約12万件もの病院情報を持っていると噂されています。
え?12万件も!
はい。交渉は情報を持っている方が有利ですからね。ましてや相手の限界を知っていれば圧倒的に有利です。
なるほど。ちなみにレバウェル看護には「弱み」ってないんですか?
うーんそうですねー・・。しいていえば求人が多すぎる点でしょうか。
え?求人が多いとそれが弱みになるのですか?
はい。求人を厳選している看護rooに比べると、若干ですが求人の質にバラツキがあると言われています。
なるほど。多すぎると選ぶのも大変そうですしね。
そうですね。だからこそまずは「レバウェル看護」と「看護roo!転職」の両方に登録して、求人を見比べてみてほしいのです。網羅性が高い「レバウェル看護」で求人をくまなく見て、質の高い「看護roo!転職」で優良な求人を見逃さないようにしてください。
わかりました!看護rooとレバウェル看護両方に登録してみます!
参考:「レバウェル看護」の公式サイトへナース人材バンクの強みは?
ナース人材バンクは看護師なら誰もが知っている定番サイトですよね。
ここも全国展開してますよね。
はい。「ナース専科」や、最近では「ほすぴぃ」(看護師向け臨床看護シミュレーションアプリ)でも有名です。
あっ、あの「ナース専科」ですか!読んだことあります。
で、肝心な強みはレアな求人を沢山持っているところですね。
レア求人!!いい響きですね。わたし、「希少」とか、「ここだけしかない」とか、「今でしょ!」とか大好物です。
そうですか^^;では、朝倉さん、レアな求人を持ってる理由ってわかりますか?
いいえ、わかりません!教えてください。
求人の出るタイミングが関係しています。タイミングには、「定期的な求人」と「突発的な求人」の2つがあって、後者の突発的な方ですね。
突然、一人辞めちゃったから求人を出さなきゃ!みたいな?
そう、その通りです。病院が一番焦るヤツです。人手不足になりますからね。通常のルートで求人をかけても、集まるまでに最低でも2週間は必要ですからね。そんな悠長に待ってられないんですよ。
看護師にとっても人手不足は死活問題ですからね。早く来てくれないと困っちゃう。
そんなときに、白羽の矢が立つのがナース人材バンクです。
なぜですか?
ここは歴史が長い会社ですからね。長年紹介してきた病院と太いパイプを築いています。
太いパイプ?
ええ。「病院との信頼関係」と言えばわかりますかね。病院にすれば、「普段から欲しい人材を伝えている分、どこよりも早く紹介してくれるだろう。」と思えますからね。そうやって何度も、病院を人手不足から救ってきたんですよ。それが太いパイプとなっている。ナース人材バンクは老舗の会社なので、こういったパイプを何本も持っているんです。ところで朝倉さん、急いで人を探す代わりに、すんごい好条件な求人が出ちゃうんですよ。
もしや、それがレア求人??
その通りです。突発的な求人ってめったに出ないですからね。これが好条件なレア求人の正体です。
レア求人最高っす。でも、それだけパイプを持ってるなら「弱み」なんてないですよね?
あえて言うなら、求人の検索方法ですかね。ここのHPは他サイトに比べて、検索条件が限られているので。より細かい条件で求人を探すなら、登録してからが良いですね。より厳密にマッチングしてもらえますよ。
なるほど。
その代わり、「WEB上病院見学」はオススメです。
WEB見学って何ですか?
病棟の様子や、働いている看護師のインタビューなど、わざわざ見学しなくてもHPを見ればわかるサービスです。
HPなら気軽に見られるし便利そうなサービスですね。登録ついでにのぞいてみます。もちろん、レア求人狙いで^^
参考:「ナース人材バンク」の公式サイトへマイナビ看護師の強みは?
マイナビ看護師は誰もが知っている会社ですよね。あのリクルートと1、2位を争うレベルで、転職業界においては最大手です。
「大手で知名度がある!」これだけでも有利な気がしますが。
ええ。でも、マイナビの1番の強みは「面談」です。
それって、アドバイザーに相談するときの面談ですよね。わたしもやったことがあります。あ、でも電話だったかな?
そう、ふつうは電話で済ませます。会って面談するのって手間やコストがかかるから、やりたくないんですよ。それでもマイナビは面談に力を入れています。
え、どうして?
直接会った方が腹を割って話ができるし、その場で解決することがほとんどですからね。そのために、全国17箇所に相談会場を設けています。
17箇所も!!
はい。ふつうは東京、大阪、名古屋しかなかったりしますよね。でも、マイナビは全国の主要都市に営業所を持っています。それだけ会場が多ければ、面談の設定もしやすいですからね。
さすが大手。でも、面談ってちょっと緊張しますよね?
そうですね。そこは彼らも心得てます。実際、面談をした看護師からは「話しやすい」とか、「アドバイザーの対応が親切だ」など、好評なんですよ。HPに利用者の口コミが毎月載っています。良かったら見てください。
話しやすい雰囲気は超大事ですよね。あ、でも、相談会場が遠い場合はどうなりますか?
もちろん、メールや電話でもしっかり対応してもらえますよ。
もうバッチリですやん!そんなマイナビにも弱みってあるんですか?
まず、ライバルが多いことですかね。マイナビみたいにブランド力のある大手は、当然、他の看護師も目を付けますからね。とくに人気のある病院は求人倍率が上がるのでその点は不利かなと。
大手の宿命ですね。でも、わたし、ライバルいると燃えるっす。
そうですか^^;あと、個人的な印象ですが、関東、関西、東海エリアだけに限れば「看護roo」の方が強いってことですかね。この3つのエリア&面談重視の人は、「看護roo」と「マイナビ」と2つ登録するのがベストです。
なるほど。「看護roo」と「マイナビ」2つ登録します。
参考:「マイナビ看護師」の公式サイトへ看護師ワーカーの強みは?
看護師ワーカーは、知る人ぞ知る看護師の優良転職サイトです。転職実績1万件以上、利用者の満足度も高い実力のある会社です。
全国対応だけど、とくに関東、関西、東海エリアの求人に強いんですよね。
その通り!
で、強みは何でしょう?
徹底したアフターフォローですね。
紹介したら「はい、さようなら!」じゃないんですね。
じゃないです^^「本当に提示した条件通りだったか?」「師長と上手くいってるか?」など、入職後もしっかりとアドバイザーが相談に乗ってくれます。
それは心強いっす。転職って入職までに力を全部使いきっちゃうんですよね。入職後に病院と揉めても対処するだけの力が残っていないっていう・・・(^^;そこを助けてもらえるのはかなりありがたいかも。
そうですね。他のサイトもフォローはしますが、看護師ワーカーはより手厚いフォローに力を入れています。その結果、2015~2017年の楽天リサーチ(~50歳まで)で3年連続で支持率NO1を獲得しているんですよ。
知らなかった!!そんな親切なサイトにも弱みってあるんでしょうか?
規模が小さいところですね。あの「看護roo」と比べちゃうとね。看護rooはアフターフォローもしっかりするし、求人、情報、アドバイザーの質すべて上をいっていますからね。
なるほど。看護rooには負けちゃってると。
ええ。アフターフォローがバッチリな関東、関西、東海エリアの求人を探すなら、「看護roo」と「看護師ワーカー」2つ登録しておけば間違いないですよ。
参考:「看護師ワーカー」の公式サイトへまとめ
看護師向けの転職サイトは「大手を選ぶ」のが鉄則です。
小さな転職サイトは「求人・情報量・アドバイザー」という3点でどうしても劣ってしまうからです。
大手で絞ると数はかなり限られますが、その中でも「看護roo!転職」「レバウェル看護」はオススメできる優良な転職サイトです。
まずはこの2つに登録し、転職活動をしてみましょう!