いじめで悩む看護師に伝えたいこと

わたしには、今年30になる看護師の娘がいます。(※私自身も都内で看護師をしています。)

3年前、娘は壮絶ないじめに遭いました。
誰にも言えずに、随分と悩んだようです。
母親なのに彼女の辛さに気づけませんでした。
彼女がうつ病を患った段階で、ようやくその深刻さに気付いたダメな母親です。
「もっと早く気づけば良かった・・」と。
今この瞬間も後悔し続けています。

もう誰も、娘と同じ道をたどって欲しくない。
そんな思いで、わたしが感じたことを伝えてみようと思います。

いじめの被害者はあなた

被害者は悪くない。
悪いのは加害者です。
当たり前ですよね。
でも、実際いじめに遭うと、当たり前のことが当たり前に思えなくなります。
「自分が悪い。」
「自分さえがんばれば相手に許してもらえる。」
加害者の言動が少しずつ被害者の心理を追い詰めるのです。

いじめは暴力であり罪です。
例えどんな言い分があっても、いじめが許される理由は1つもありません。
加害者の勝手な言い分。
卑劣な攻撃。
一身に受けるあなたは被害者です。
事実、加害者が現れるまでは普通の看護師だだったはずです。

これまでのあなたを、ちょっとだけ思い出してみてください。

いじめに遭う前のあなた

看護師を目指した当時、どんな思いでしたか?
役に立ちたい。
喜ばれたい。
救いたい。
認められたい。
強い希望でいっぱいだったはずです。

看護学生時代はどうでしたか?
同年代の知り合いが、恋愛やバイトで楽しんでいた頃。
大変でしたよね。
レポート地獄にテスト漬け。
四六時中、考えた看護計画。
とにかく不安な実習。
慣れない手つきて患者さんの体を拭いたり。
訴えを必死に理解しようとしたり。

カンファも悩みのタネでしたよね。
報告の嵐ですから。
先輩の厳しいツッコミに耐えながらメモるだけで精一杯でしたよね。

家に帰ってもゆっくり休む時間はなかったはずです。
膨大な看護記録に追われる日々。
ほぼ徹夜でしたよね。
極めつけが、卒試と国試の猛勉強。
耐えて頑張って、耐えて頑張って。
ようやく入職にたどり着いたはずです。

ところが新人は更に大変でしたよね。
初めての夜勤
不安だらけの夜。
それでもなんとか乗り越えたはずです。
注射、点滴、採血。
ルート確保に手間取って変な汗をかいたり。
質問するのさえ戸惑う緊張感の中。
厳しい先輩の言葉に心折れそうになったことも。
「だから新卒は!」なんてチクチク言われたり。
先輩の叱咤激励に、数えきれないぐらい凹んだはずです。
どうにかこうにか、くらいついてきたあなた。
そして直面した患者さんの死。
人生で1,2を争う衝撃だったはずです。

こうしてあなたは沢山の壁を乗り越えてきました。
これまでのあなたが証明しています。
頑張る力。
耐える力。
続ける力。
これだけの力を持っています。
あなたは、弱くないし、悪くない。
むしろ、まっすぐで強い人です。

もう1つ。
乗り越えられた理由があります。
それは、進むべき方向が正しかったからです。
仲間と励まし合った看護学校も、怒られながら学んだ新人時代も。
全員が同じ方向に向いていたはずです。

今、あなたはどこに向かっていますか?
それは、あなたの未来につながる道ですか?
加害者に許してもらったり、認めてもらった先に何が見えますか?
1度自分に問いかけて欲しいです。

いじめの加害者のこと

いじめる側の人間のことも少し話ますね。

いじめをする人はとても弱い人です。
理由は簡単で、いじめることしかできないからです。

仮に職場で不快な気持ちになっても、普通なら自分の中で処理します。
そう、あなたみたいに。
そりゃそうです。
不快な気持ちなんて周りに悟られたくないですよね。

ところが、自分に自信のない人はそれができません。
自分にとって都合の悪いことがあれば、自分以外の誰かのせいにしたがります。
それぐらい弱くて臆病な人たちなんです。
自分で何とかしようとする強さが全然ない。
これが、いじめる相手の正体です。

だから、いじめられる人に原因はありません。
あなたは、無作為に、何の根拠もなく、選ばれた人。
例えるなら、街で突然豪雨にあうようなもの。
そこに何の前触れや理由はありませんよね。
傘がなければ店内に逃げ込むように、あなたもその場を離れるべきです。

あなたが頑張れば頑張るほど、いじめる相手はあなたの反応を糧にします。
不快な気持ちをガス抜きして、一時的に満足しようとしますからね。
いじめられ始めたら、いじめられない方法はありません。
すべては相手の思うツボです。

残念ですが、加害者の人格や性格は変わりません。
変わるつもりもないし、変われません。
だって弱いからです。

あなたが必死に理解してもらおうと動いても。
相手の理不尽な要求にこたえてみても。
自分の何が悪いのか必死に悩んでも。
相手は変わらなかったように・・。

むしろ悪化しませんでしたか?
あなたがしたことは、ただ相手の理不尽ないじめに反応しただけ。
相手はその反応に満足しているだけ。
この先も相手は絶対に変わりません。

そのパワーを、自分のために使いませんか?
相手に向けている全神経を、自分に向けるだけ。
そして、いじめられる前の自分に戻りましょう。
戻るだけです。
何も変わらなくて大丈夫です。
それがたとえ職場から逃げることだとしても、それであなたがあなたらしくなれるなら。
絶対にそうすべきです。

いじめを放置している職場のこと

あなたのいる職場はどんな職場ですか?
あなたのために何かしてくれましたか?
それも具体的な何かです。
うわべだけの慰めをもらったり。
相談しているフリをされませんでしたか?

あなたが上司に相談してみたり。
異動を申し出てみたり。
必死に訴えても。
訴えなくても。
職場は大きく動かなかったはずです。
保守的ですからね、大きな動きを嫌います。
動いたとしても、あなたと加害者を物理的に引き離すことぐらいです。

引き離されたとしても、同じ職場には変わりません。
必ずどこかで出くわします。
そして、周りにも伝わります。
それもかなりのスピードで・・・。
ほどなくして、再びいじめられてしまうのです。

さかなクンを知っていますか?
テレビで時々見かける魚の博士です。
彼によると、魚の世界にもいじめは存在するようです。
ただし海の魚ではなく、水槽の魚です。
狭い水槽に沢山の魚を閉じ込めると、1匹だけ仲間ハズレにして攻撃をし始めます。
仮にその一匹を取り出しても、今度は別の一匹がいじめられ始めてしまう。
つまり1度汚れた水槽の中では、いじめは永遠になくならないらしいです。

職場という狭い世界にいる私達は、水槽に閉じ込められた魚と同じです。
浄化するにはそこから抜け出して、もっと広い外の世界に飛び出すしかありません。
だから、あなたも飛び出しませんか。
もっと広くて綺麗な海で、あなたらしく泳げばいいと思います。

親、姉妹、家族のホンネ

あなたは今、大切な人のために苦しんでいますよね。
大切な人たちとは、両親、姉妹、恋人、家族です。
自分のせいで、彼らを傷つけたくないと・・・。
真面目でがんばり屋の人ほど、大切な人の気持ちに敏感ですからね。
「いじめが原因で職場を辞めると、親ががっかりするんじゃないか。」
「自分さえ耐えて頑張れば、家族を傷つけずにすむんじゃないか。」
大切な人を思う気持ちが、あなたの行動に歯止めをかけているはずです。

でも、それは違います。絶対に違います。

親にとって一番辛いのは、子供が一人で苦しんでいることです。
あなたがいじめで苦しんでいるとき。
親も苦しんでいます。
あなたが頑張っていることも。
一人で苦しんでいることも。
全部わかっているからです。
いじめに耐えているあなたを見るたび、何とかしてあげたい。
けど、頑張って乗り越えようとしている子供の意思も尊重したい・・。
複雑な思いで揺れ動いているのです。

あなたが理不尽な環境で、頑張れば頑張るほど。
親は心配する生き物です。
ギリギリまで頑張り続けるあなたを見ながら、どこで手を差し出すべきか、出さないべきか。
心の底から心配する生き物なんです。

でも、誤解しないでください。
あなたの”辞めて親を悲しませたくない”という気持ち。
親は欲しがっていません。
むしろ親たちは、あなたに逃げてほしいと思っています。
あなたが納得して、心から「逃げよう。」と思える瞬間を待ち望んでいます。
だから逃げていいんです、
親も強く願っています。

いじめに遭った看護師たちがとった行動

あなたと同じように、いじめで苦しんだ看護師たちのことを最後に伝えますね。
彼女たちもあなたと同じ。
頑張ったけど、いじめは解決しませんでした。
そして毎日いじめられ続けられてしまいました。

でもその後、いじめに遭った看護師の2人に1人は逃げることを選んだのです。
退職でした。
残りの看護師たちは頑張り続けました。
でも、1年も経たぬうちに、そのほとんどが体や心を崩して辞めました。

いじめを解決できるのは「運」です。
相手の気分がたまたま変わったときとか。
(再び変わることもあります。)
いじめのターゲットが変わったときです。
そんな「運」にかけるよりも、確実に解決する道を選ぶべきです。

あなたも堂々と「逃げる道」を選んでください。
周りの看護師は、みんな普通に逃げています。
逃げた先で頑張っています。
でも、安心してください。
彼女たちは1ミリも後悔してません。
新しい場所で本来の自分に戻れたことで、きっと心が楽になったのだと思います。
自分が本当に頑張りたかった看護師としてイキイキと活躍しています。

だから、あなたにも伝えます。

「今すぐ逃げてください。」

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